日米の金利差は、80年代後半以降、ほぼ3%で継続している。
後に述べるように、こうした金利差が存在している状態で介入がなければ、円は年間3%程度増価していたはずである(事実、90年代前半には、ほぼそのように推移した)。
87年の1ドル=113円から出発すれば、現在の為替レートは1ドル=70円程度になっていなければならない。
あるいは、次のように考えることもできる。
対ドルレートの最高値は、95年4月の1ドル=79.75円だ。
その後の消費者物価上昇率は、アメリカで2~3%、日本でほぼ0%だ。
そこで、物価上昇率の差を11.5%として現在の値に直せば、1.38ドル=79.75円、つまり、1ドル=58円となる。
だから、1ドル=50円台のレートというのは、物価調整後の現在値で見れば、かつて経験したことのあるレートなのであり、ありえない値ではない。
もちろん、こうした計算の結果は出発点をどこに取るかで、異なるから、数字自体に絶対的な意味があるわけではない。
マクロ経済的に正当化できる水準に比べれば、現在もなお大幅な円安であることを知る判断材料にはなる。
経済的要因によってもたらされたものである旧本企業の体質が90年代に比べて大きく改善された「BMD指数」を用いる説明法だ。
この指数は、もともとはイギリスの経済誌Eが考え出したものだ。
MDのBMDは全世界でほぼ同一品質のものが販売されているので、購買力の比較に使いやすいのである。
1ドル=79円が妥当なレート?この計算は、基準時点との比較しかできないから、基準時点をどこに取るかで結果が異なる。
次のように考えると、1ドル=70円程度というのは、それほどおかしな数字ではないことがわかる。
Rイターは、2008年初めの時点のBMD指数を次のように算定している。
東京都内で販売されているBMDの価格は、税込で290円、課税前価格では276.19円である。
他方、ニューヨークのマンハッタンでは、課税前価格で3.49ドルだ。
課税前価格が日米で同一になるような為替レートを求めると、1ドル=79.14となる。
BMD指数による為替レートである(経済学では、このような考えに基づいて算出される為替レートを「購買力平価」と呼んでいる。
その算出には、BMDのような単一商品ではなく、物価指数を用いる)。
ところで、2008年3月には、実際の為替レートが1ドル=100円を超える円高となって大騒ぎになった。
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